中国は世界に再び門戸を開くのか、それとももう一度内向きになるのか。多くの人は後者だと主張するだろう。だがある重要な点で、中国は依然として世界に向かっている。住民の出国がここ数年なかったペースで急増しているのだ。中国が近代化や投資を続けるために欠かせない富裕層や高学歴者もその中に含まれている。国境を越える中国人が増えたのは驚くことではない。新型コロナウイルス流行下の規制が解除され、再び外国に行きやすくなった。だが人口の純流出が増える傾向は、実際にはコロナ前に始まり、2017年以降生じた複数の重要な経済トレンドと時期を同じくしている。若者の失業率上昇や、国による金融セクターの締めつけ再強化、構造的な問題に見える経済成長の鈍化傾向などだ。
中国から頭脳流出、経済に深刻な影響も
多くの富裕層をはじめ、国外に脱出する国民が増えている
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