米国のインフレは鈍化しつつあり、今後も鈍化し続ける様相だ。連邦準備制度理事会(FRB)がさらに努力を重ねなくてもそうなることを期待しよう。  労働省が12日発表した6月の消費者物価指数(CPI)は前月比0.2%上昇、前年同月比3%上昇となった。前年比の上昇率は2021年3月以来の低水準だった。鈍化はガソリン価格の急落でほぼ説明がつく。一方、基調的なインフレの動向を見極めるためエコノミストが注目するコアCPI(食品・エネルギーを除くCPI)上昇率は、前年同月比で4.8%と、CPIほどバラ色ではないものの、21年10月以来の低さだった。