最後の5分程度で
会議の「振り返り」を行う
可能であれば、毎回でなくてもかまわないので、最後の5分程度で会議全体の「振り返り」を行っておくとよいでしょう。
前述した「チェックイン」に対して「チェックアウト」という言葉があります。チェックアウトとは、会議を終える前に、今回の会議の評価、課題、反省点などを短時間で話し合うものです。
私の知る限り、ほとんどの企業でチェックアウトを行っていないのですが、会議の質を向上させるうえでは重要な作業といえます。
参加者に会議を振り返ってもらうと、次のような感想が寄せられます。
「今日はいい雰囲気で活発な議論ができましたね」
「私はちょっと批判的な態度だったと反省しています」
「あまり集中できませんでした」
それを受けて、「次の機会にはどのように関わればよい会議になるのか」について発表してもらいます。次回の会議は、参加者全員が振り返りを意識しながら参加するので、確実に会議の質が向上します。
あるいは、会議中に振り返りを行うのもひとつの進め方です。ファシリテーターが「今、みなさんの雰囲気はどうですか?」と問いかけるのは振り返りの一種です。
あるいは、次のような言葉をかけるのも有効です。
「ニュートラルなスタンスで参加していますか?」
「自分の判断をいったん脇において考えていますか?」
「問題は明確になってきていますか?」
適宜、振り返りの機会をつくることで、参加者と一緒に会議のゴールを目指していきましょう。