サウナの入り方に戸惑う初心者から、サウナ慣れしてととのいにくくなってきた熟練サウナーまで!それぞれに合わせた「究極にととのう」ための入り方を、自らもサウナーの医師が解説した書籍「医者が教える 究極にととのう サウナ大全」が発売に!日常のパフォーマンスをあげ、美と健康をレベルアップする「最高のサウナの入り方」を、世界各国のエビデンスを元に教えます。この連載では本書より、一部を抜粋してご紹介します。
識不足が原因のマナー違反に注意しよう
「究極にととのう」ためには、そもそも不快な思いをせずに、みんなで気持ちよくサウナを利用する必要があります。
そのために、まずサウナのマナーをしっかり確認しておきましょう。
基本的には「周りの人や施設に迷惑をかけない」ということを意識していればマナーは守られます。けれども、サウナの知識がないと実は迷惑をかけているのに気づかないこともあります。
ここで、クイズです。
水風呂に入ろうとしたら、おじさんが中で
屈伸運動をしていました。
これはマナー的にOKでしょうか、NGでしょうか?
「邪魔だなぁ。でも、ぶつからなければ別にいいかな?」と思った人もいるかもしれません。
でも、答えは「NG」。マナー違反です。
ゆったり水風呂を楽しんでいる人にとってむやみに水面を荒くすることは迷惑ですし、「羽衣」が剥がれてしまうから。羽衣というのは、水風呂に入ったときに冷たさから守ってくれる温度の層のこと
水風呂に入って10秒くらいたつと自然と形成されるのですが、水流があると剥がれてしまうのです(詳しくは本書P50)。だから、他人の羽衣を破壊するような行動はマナー違反になります。
他にもよくあるのが、混んでいるサウナ室で、上段の人が退席する際に人をかきわけて降りていく場合。そのとき、けっこう汗がいろんな人につくのです。ベチョッと。汗をつけられたほうからすると、かなり嫌な気持ちになりますよね。でも、多分本人は気づいていないし、悪気もないでしょう。
この場合だったら、席を立つ前にタオルで体を拭いておくことが大切だと思います。意外とこういう「本人が気づいていないパターン」は多いです。
「感染対策」をしっかりするのは当たり前
コロナ禍以降のマナーとして感染対策も重要です。基本的には、会話をするとリスクが上がりますし、そもそも、静かに集中して入りたい人もいるので、原則的にはしゃべらないほうがいいでしょう。
ただ、仲間とワイワイ楽しみたい人もいますよね。それ、私はいいことだと思うんです。裸と裸の付き合いができるサウナはコミュニケーションを深めるにはもってこいです。だからそういう人は「しゃべってOK」と明示しているサウナや、貸し切りサウナを利用するとよいのではないでしょうか。ぜひ目的に合わせて活用してみてください。
さて、感染対策に話を戻すと、水風呂で潜らないことも大切です。潜ると唾液や鼻水などが水風呂に浮いてしまうので感染リスクが上がります。
本書では「サウナ室」「水風呂」「外気浴」に分けてマナー違反の行動をイラストで紹介しています。たまに、こんな人達に出会うかもしれませんが、あまり気にせず受け流しましょう。イライラしたり指摘しようと考えてヤキモキしたりすると、自分がととのえなくなって損をするだけだからです。
自分はマナーをしっかり守って、サウナを心置きなく楽しみましょう。
*本記事は、「医者が教える 究極にととのうサウナ大全」から抜粋・編集したものです。