【総フォロワー数25万人!】長年の教師生活で多くの親と接したなかから生まれた、熱い思いの詰まった言葉を365個掲載した書籍『子育て365日 親の不安がスーッと消える言葉集』が、あらゆる年代の親に刺さると話題。親力アドバイザーとして名高い教育評論家の親野智可等氏がいま子育て中の人に伝えたいことがあります。

グズグズして宿題に取り掛からない子のやる気を出すスゴ技Photo: Adobe Stock

グズグズしていて取り掛からない子は多い

子どもの夏休みで親御さんが困ることはいろいろあると思いますが、中でも宿題は頭痛の種ではないでしょうか?

朝食後に宿題などと決めても、いつまでもグズグズしていて取り掛からない子はたくさんいます。

そのような場合、私のイチオシは「とりあえず1問方式」です。
例えば算数プリントがあるなら、「朝食の前に1問だけやろう」と言ってみてください。
あるいは、漢字の書き取りなら「朝食の前に書き取り1字だけ書いておこう」です。

1問だけならハードルが低いので、取り掛かりやすくなります。
そのうえ、1問やるときに算数プリントや漢字書き取りの全体が目に入ります。
すると、子どもにも「だいたいこれくらいでできるな~」という見通しがつきます。

見通しがついてから朝食をとるのです。
すると、朝食後に本格的に取り掛かるときの心理的ハードルがとても低くなります。

仕事でもそうですが、全体量がわからない、どれくらいやればいいのかわからない、出口が見えない、こういうときは、実際以上に大変に思えてしまって、やる気が出ません。
ところが、全体量が見えて見通しが立った瞬間に「やれそうだ」となって、やる気がわいてきます。

宿題も同じです。

ダメでも「とりあえず1問」「とりあえず1画」

朝食後に取り掛かるときもまたグズグズするかもしれませんが、そういうときも「とりあえずあと1問だけやってみよう」「あと1字だけ書いてみよう」と言ってみましょう。

書き取りなら「1画だけ書いてみよう」も効果的です。
とにかく、取りかかりのハードルを下げることが大事です。

これを実際にやってみた親御さんたちが口をそろえて言うのは、「1問だけ」ということで取り掛かったのに、ついでに2問、3問、半分、そして全部やれてしまうことがよくあるということです。

ということで、「とりあえず1問方式」、おすすめなのでぜひやってみてください。

◆本原稿は、『子育て365日 親の不安がスーッと消える言葉集』の著者・親野智可等が子どもに関わるすべての人に伝えたい書きおろしメッセージです。(次回へ続く)