アナリストが米国のリセッション(景気後退)予測を後退させ始めていることを受け、米株が上昇している。しかし、リセッションの可能性を完全に排除できない投資家もいる。彼らは懸念すべき経済的な予兆として、割高な株価のほか、連邦準備制度理事会(FRB)が市場予想よりも金利を引き上げたり、長期的に高金利を維持したりする可能性を挙げている。一方、SP500種指数は、2023年の企業利益は横ばいとのアナリスト予想にもかかわらず、年初来で19%上昇している。ボストン・パートナーズの世界市場調査担当ディレクター、マイク・ムラニー氏は「株には現在、悪材料を受け入れる余裕はあまりない」と話す。投資家は、FRBが25~26日に開く米連邦公開市場委員会(FOMC)で政策金利を0.25ポイント引き上げることをほぼ確信している。彼らが注目しているのは、もっと先だ。つまり、FRB当局者が今後、さらに利上げに踏み切るかどうかの兆候だ。