中国は、投資家や外国企業が情報収集に活用してきたコンサルティング会社に対する監視を強化しているが、そうした動きは一般に考えられているよりも前から始まっていたようだ。中国の国家安全当局の職員は昨秋、同国にとって極めて繊細な問題である新型コロナウイルス政策やワクチン戦略に関する情報漏えいについて調べるため、複数の企業を訪問。事情に詳しい関係者によると、ある上海のコンサルティング会社では、調査員が従業員に対し、中国の医療政策に関する内部情報を有する専門家との会合や電話会議を手配したかどうかを尋ねた。調査についてはこれまで報じられていなかった。関係者によれば、調査員は専門家の氏名のほか、発言がなされた会議の日時を記した一覧を従業員らに提示した。一覧には、国家衛生健康委員会(NHC)の地方出先機関に所属していたことがある政策研究員も含まれており、調査員らは情報を要求した人物や、コンサルティング会社の顧客が求めた情報の特定を試みたという。
中国、昨秋にもコンサル調査 コロナ情報漏えい懸念
米コンサルへの調査が報じられたのは今年5月だった
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