米連邦準備制度理事会(FRB)の政策決定者たちが追加利上げをする根拠は、結果的には何もなくなるかもしれない。しかし、彼らが今、そんなことを言うべき理由は何もない。FRBは26日、主要政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を0.25ポイント引き上げ、5.25~5.5%とすることを決めた。この措置により、昨年初めに0%に近かった同目標は2001年3月以来の高水準に達した。FRBが前回、これほど大幅に、これほど急速に金利を引き上げたのは、1980年代初めにインフレと闘っていた時期だった。投資家は、インフレと雇用市場がいずれも落ち着いた兆候を見せていることから、今回の戦いが恐らく終わったとみている。金利先物の動きから判断すると、26日のFRBの決定を受け、FRBが年末までに追加利上げする確率がおよそ3分の1(約33%)にとどまると市場はみているようだ。また、政策金利の誘導目標が来年末までに現在より1ポイント以上低くなるとみられていることも、金利先物の動きから分かる。