相続は誰にでも起こりうること。でも、いざ身内が亡くなると、なにから手をつけていいかわからず、慌ててしまいます。さらに、相続をきっかけに、仲が良かったはずの肉親と争いに発展してしまうことも……。そんなことにならにならないように、『相続のめんどくさいが全部なくなる本』(ダイヤモンド社)の著者で相続の相談実績4000件超の税理士が、身近な人が亡くなった後に訪れる相続のあらゆるゴチャゴチャの解決法を、手取り足取りわかりやすく解説します。
本書は、著者(相続専門税理士)、ライター(相続税担当の元国税専門官)、編集者(相続のド素人)の3者による対話形式なので、スラスラ読めて、どんどん分かる! 【親は】子に迷惑をかけたくなければ読んでみてください。【子どもは】親が元気なうちに読んでみてください。本書で紹介する5つのポイントを押さえておけば、相続は10割解決します。
※本稿は、『相続のめんどくさいが全部なくなる本』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。
たった5年でここまで変わる
親の老いを実感した瞬間
先日、コロナ禍を経て5年ぶりに遠く離れた実家の両親と会った。5年前に会ったときより、だいぶ老け込んだように感じる。無理もない。両親ともに80代半ばなのだ。
母親はちょっと腰が曲がり、以前のようにスタスタ歩けなくなっている。父親はちょっと前に皮膚がんにかかり、お尻の皮膚の一部を顔に移植したそうだ。
なんだかんだで、両親ともに健在だけど、いつなんどき、“その日”が訪れるかもしれない。突然の訃報が避けられない年齢なのだ。
「考えたことがない」が一番危険
相続でもめる家族の共通点
そこでふと、相続問題に直面しているあの友人のことが頭に浮かんだ。自分もいつなんどき、同じ状況に立たされるかわからない。
相続なんて、これまで一度も考えたことはないし、親・兄弟と話したこともない。いつしか直面する問題なのに、だ。
別に親の財産をあてにしているわけではない。でも、相続の手続きはめんどうだと聞くし、“そのとき”は、いつか必ずやってくる。
実家を誰が引き継ぐのか、お墓を誰が守るのか、財産をどう分ければいいのか。考え出すと、いろんな課題が頭に浮かんでくる。
相続の準備って何をすればいい?
専門家が教える“後悔しない親孝行”
相続が起きたあとも、家族が円満に過ごすこと。それが、何よりの親孝行なのだと思う。そのために、できる限りの準備をしておきたい。
そして、親も子どもに迷惑をかけないためにも知っておいてほしい。
※本稿は、『相続のめんどくさいが全部なくなる本』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。