スカイマークの筆頭株主になった「ANAでもJALでもない異色企業」の名前とその狙いとは?羽田と神戸空港を主要拠点に、札幌から宮古島まで飛ぶスカイマーク Photo:PIXTA

かつてANAが再建を支援したスカイマークが、JALとコードシェアする地域航空FDAの親会社から、出資を受けて経営陣を送り込まれることになった。今後の最大の焦点は、業界再編が進むか否か。静岡の異色企業が、再編の“台風の目”となりそうだ。浮上する4つのシナリオを解説する。(航空ジャーナリスト 北島幸司)

スカイマークの筆頭株主になった
ANAでもJALでもない企業の正体

 ANAとJALに次ぐ航空大手スカイマークの2026年3月期決算は、事業収益(売上高)が1104億円(前期比1.4%増)と過去最高を更新した一方、燃油価格の高騰や円安の影響で、営業利益は18億円(同1.4%減)、当期純利益は16億円(同23.7%減)と減益だった。

 ただし決算以上に注目すべきは、本橋学社長の退任と新経営体制への移行だ。今回の人事の本質は、単なる社長交代ではない。背景には、筆頭株主になったある異色企業の存在感が増していることがある。

 その企業とは、静岡県に本社を置く物流会社、鈴与ホールディングスだ。同社グループは今春までに、スカイマーク株を追加取得して保有比率を計25%超まで引き上げた。

 6月下旬にスカイマーク新社長に就任予定の三輪徳泰氏は、関係筋によれば鈴木与平氏の“右腕”と評される人物だ。なお、三輪氏は1946年9月生まれであり、79歳での登板となる。通常の人事というよりも、短期間で方向性を定めるための“ミッション型起用”との見方が強い。

 つまり現在、注目すべきはスカイマーク単体ではない。実は鈴与HDは、フジドリームエアラインズ(FDA)という静岡空港を主要拠点にする航空会社を傘下に持つ(100%子会社)。FDAとスカイマークを組み合わせて、ANAやJALに対抗できる第3極を再構築しようとしているのではないか、ともっぱら見られているのだ。