米国では、アマゾンで注文した何百万もの商品が追加の梱包(こんぽう)なしで玄関先に届けられている。新品のテレビがメーカーの箱に入った状態でドアの前に置かれているかもしれない。ミキサーは店の棚からそこに置かれたように見える。赤ちゃん用ウェットティッシュやゴミ袋も同様だ。これは巨大テック企業である米アマゾン・ドット・コムが進めている配送工程見直しの一環だ。アンディ・ジャシー最高経営責任者(CEO)は、毎週受け取っては捨てているアマゾンの箱の多さにうんざりしている顧客から、こうした変更が好意的に受け止められることを期待している。同社はこの1年で物流網を改善し、配送のスピードと効率を向上させた。梱包の廃止・削減は同社にとって、業界での優位維持やコスト削減、気候分野への取り組みでますます重要になっている。