マウイ島では何が間違っていたのだろうか。先週発生した火災は、歴史的に重要な都市であるラハイナを焼き尽くし、少なくとも93人が死亡した。米国で発生した山火事としてはここ100年余りで最も多くの死者を出した。今回の火災をハワイの歴史上、最悪の自然災害と呼び、1960年にハワイ島のヒロを襲った津波に匹敵すると言う地元政治家もいる。ただ、1946年にアラスカの地震により発生し、ヒロに到達した津波では158人が死亡した。批評家たちは、緊急時の対応や避難の有効性を問題視している。他の災害と同様に、他の場所でなされた対処の仕方と比較することは有益であり、この問題に対する見方を提示する。ギリシャのロードス島の例を考えてみよう。同島はマウイ島と長さや幅がほぼ同じだ。経済はほぼ全面的に観光に依存しており、2022年には約250万人が訪れた。この数もマウイとほぼ同じだ。マウイ島は典型的な熱帯のポリネシアの島だ。ロードス島は亜熱帯で、東地中海の基準で見ると、非常に森林が多く、雨も多い。
【寄稿】マウイ島の山火事とギリシャの教訓
2018年に104人が死亡した惨事から学んだロードス島、先月の火災で死者は1人
有料会員限定
あなたにおすすめ