洗い忘れがニオイを招く!
入浴時にしっかり洗うべき部位とは

 自分で確認しようがなく、他人からも指摘されにくい体臭の問題。気づかぬうちに周囲を不快にさせる“脱マスク後のスメルハラスメント”を回避するには、どのような対策をとればよいだろうか。

「汗腺の機能が低下している人は、まず汗をかく習慣をつけましょう。適度な運動を心がけたり、サウナに行ったり、入浴時にしっかり湯船につかって発汗すると、ニオイの弱いサラッとした汗が出やすくなります。また、入浴時は、皮脂が多く分泌される耳裏や首周り、背中の上部をしっかり洗ってください。その部位を洗うときは“綿のガーゼタオル”と、ポンプから“泡”が出るタイプのソープがおすすめです。綿のガーゼタオルは優しく皮膚表面の古い皮脂を取り除きます。また、泡のソープは泡切れがいいのでソープの成分が体に残らず、かぶれる心配がありません。

 白い綿のガーゼタオルにソープをつけて、皮脂が多い部位を洗うと“黄色い皮脂汚れ”がタオルに付きます。自分の汚れを目で実感できるので、ぜひやってみてください。また、入浴時に皮脂を洗い流す習慣をつけると、服の襟元の汚れもつきにくくなるので、洗濯時の悩みも解消されます」

 耳裏や首周りを丁寧に洗うだけで、体臭もシャツの襟汚れも防止できるなら一石二鳥だ。そして、日中の汗のニオイを確実に抑えたいなら、朝にシャワーを浴びるのがベストと、下方氏。

「皮脂は寝ている間にも分泌されるので、朝起きてそのまま外出すると、結局はニオイのもとになってしまうんです。就寝時の皮脂を取るためにシャワーを浴びると、その後6~8時間はニオイが発生しにくくなります。加えて、防臭効果が高いミョウバン入りの制汗剤をワキや首のうしろ、耳裏など、汗や皮脂が多く出る部位に塗っておくと安心です」

 体臭のケアには、入浴習慣の改善と適切なアイテム選びが必要なのだ。