コツコツと業績を伸ばしてきた経営者が直面する「売上の壁」
特に、年間の売上高が2億円から3億円のレベルに達すると、そこでピタッと成長が止まってしまう経営者が多いという。
そんなときに参考になるのが、【発売から18年、2万人以上の経営者に支持されるバイブル】として、待望の新装版が発売された『新装版 売上2億円の会社を10億円にする方法』だ。
本稿では、上場経験のある経営者から熱烈な推薦を受けている本書の中から、「伸びるリーダーだけが考えていること」を一部抜粋して紹介する。

【売上5倍】部下が勝手に成長する「優秀なリーダー」がこっそりやっていることPhoto: Adobe Stock

店舗の工夫次第で業績は上がる

 企画会社ならば、プレゼンテーション用の会議室をしっかりとつくり込んでおく。大画面ディスプレイや、もっと大きなサイズのスクリーンとプロジェクタをあらかじめ設備として用意しておきます。

 中小企業がやるプレゼンテーションは、企画書をそのまま読んで済ませてしまうような方法がまだまだ一般的です。その中で、壁一面をフルに使ってカラフルなプレゼンテーションを見せられたら、相当の迫力があります。今なら、動画によるプレゼンテーションも活用できるでしょう。

 こんな演出が新入社員でもスムースにできるような「プレゼン・キット」(と私は名付けています)をお店のあちらこちらに仕掛けておく。これがリーダーの仕事です。休日などにはお店のあちらこちらで驚きの声が上がっているような、そんな店舗があったらいいと思いませんか? 現実に、こうした工夫を凝らした店舗では、高い業績を上げることができます。

社員が活躍できる「仕掛けづくり」

 視点を変えてみると、ベテラン営業マンが編み出した必殺の説明トークを新入社員でもそれなりにこなせるようなサポートを会社がしてあげる、という仕組みになっていることがお分かりになるでしょうか。

 同じようなやり方は後述の「営業設計」のところでも出てくるのですが、こうしたサポートをすることの必要性、やることで得られる効果を知っている人は少ない。今までやったことも見たこともなかったのですから当然なのですが。

 現実の店舗を例にとってきましたが、ネット上の店舗でも同じことが言えますし、展開可能です。形態がどんなものであっても、お店とはプレゼンテーションをフォローするための場所なのです。

 こうしたサポートは、会社、経営者の仕事です。社員がお客様の前で精一杯演技ができるような環境を仕込んでおくことが大事です。

 社長であれば、特にツールやサンプルがなくてもOKをもらえるでしょうが、それほどの実力を持っていない社員にそこまで期待することはできません。その分をサポートするのが経営者の仕事になるわけです。

 最後に店舗まわりでの注意点を1つだけ。楽しいプレゼンテーションをつくり上げるのが店舗づくりの要点であり、目標になりますが、同様に気をつけたいところもあります。例えばトイレのクリーンネス。飲食業であれば言うまでもないことですが、小売業をはじめとして、どんなお店でも気をつけたい点です。

 お客様はお店の種類など関係なく比較をします。「ウチはレストランじゃないから」なんて思っていても、しっかりチェックされてしまっているのです。

 こういうことも仕組みの問題。掃除を定期的にやることが完全に習慣化されているかどうかの問題ですから、きっちりやるべきだと思います。