ということで、職歴の項目では、肩書があれば、

<配属>関東支社 第一営業部 浦和営業所 <職位>主任

 というように書く。なければ、

<配属>本社 総務経理部 経理課 <職位>一般社員

 と、隠さずポジションを明記しておくことをお勧めします。

 つまり、ここでは「自分なりに頑張っていたつもりですが、前職では昇進のスピードは周りよりも遅かったです。ただ、貴社に転職が決まったら、前職の悔しい思いを糧に、より一層頑張るつもりです」といったフォローは不要ということです。面接で指摘を受けたら回答すればOKです。

●夫(妻)の退職に伴い、転職したい人

 たとえば「一旦、キャリアライフを離れて子育てに専念するつもりだったが、配偶者の不慮の事情等により家計を支える必要が生じた」といったケースが該当します。ポジティブな転職(再就職)理由ではないため、こういった件に触れておくかどうか、書くとしたらどう書くべきか、困惑する人が多いようです。

 この辺りの事情は書かないとわからないので、フォローを入れておくと採用人事に対して親切で丁寧です。書く場所は、職務経歴に関する補足事項や備考欄、自由記入欄です。

 ここも小細工は不要です。たとえば、

「先月、夫が疾病により退職となり、しばらく治療に専念することになりました。家計のために私も働くことを決めました」

 といった具合です。

 もちろん、ここもこれだけで終わってはもったいない。たとえば、

「事情がどうあれ、働く以上、生半可な気持ちで仕事をするつもりはありません。私には家族の生活がかかっていますので、貴社で働くチャンスをいただけたら、全力で頑張ります」

 と必死さ、本気度をPRしておきましょう。

●夫(妻)の転勤(リモート可能による移住)に合わせ転職したい人

 コロナ禍でフルリモート勤務が認められるようになってから、こうした背景を持つ転職希望者も増えてきています。ただ、ポジティブな理由ではないこともあって、応募書類にどう表現すべきか頭を悩ます人も多いです。

 ここも前項と同じく、書いておかないと事情がわかりませんから、フォローを入れておきましょう。書くべき場所は前項と同じです。