転職回数を気にする会社と
気にしない会社の違いとは?
「転職した回数が多いと企業から敬遠される」という説があります。いわゆるジョブホッパーは嫌われるという話ですが、実際のところはどうなのでしょうか。
昔と比較すると、転職回数の多さが問題にされるケースは格段に減りました。以前は「30歳で3社目」というだけでアウトにされることもありましたが、現在ではこうした判断をする企業は一部にとどまっています。
今も「3年間は同じ会社で働くべき」という考え方で応募者をジャッジしている企業人事は確かにいます(理由は後述します)。しかし業界によっては、転職回数の多さや在籍期間の短さは何の問題にもなりません。
ITやウェブ、ゲームといった業界ではプロジェクトを変わるのと同じ感覚で転職していくので、「40歳前半で10回転職しました」という人もいます。こうした業界で評価されるのは「どんなプロジェクトをどんな立場で行い、どんな成果を出したか」なので、転職回数が多くてもまったく問題になりません。
これから入社する人が「在籍期間の短いジョブホッパー的な人でもよい」と考える会社は、そもそも人材の流動性が高いです。「うちの会社に来て1年、2年活躍してもらえれば、あとは別の会社に行ってもらってもよい」という方針で採用しているわけです。
しかし、物になるまである程度時間が必要な会社では「できるだけ長く在籍してほしい、最低でも3年はいてほしい」と考えます。要するに「ビジネスの性質や時間軸によって転職回数に対する見方や評価は変わる」ということです。
一方で、転職回数について最近の変化として興味深いのは、昔とは逆に「ある程度の年齢になっても転職経験がないと、人材としての資質に疑問符が付けられる」ということです。それはなぜでしょうか。