たとえば、「妻がフルリモート勤務になったことがきっかけで、家族でよく話し合ってこの地での生活を選びました。せっかくだから私もこの地で働こうと思い転職先を探しています」と、背景や本音をそのまま伝えます。

 高等テクニックとして、このままでは終わらず、この地域の中でなぜ、貴社を志望しているのかに話題を移しましょう。

 家庭の事情によって住所も変わり新天地を探しているというプロセスをきちんと理解してもらった上で、そうした中でも私は御社でぜひ働きたいんだ、という志望理由をアピールする絶好の機会だと捉えてください。

転職(退職)理由…やむをえないとネガティブの分岐点は?

●採否を左右する、最も重要な欄の一つ

 退職理由は、100%聞かれます。

 採用人事が最も知っておきたい項目の一つであるのは、すでにふれた通りです。ここの記述が履歴書選考の合否を左右するといっても過言ではないほど重要です。

 前職を退職した理由(在職中であれば現職を退職しなければならない理由)を書きます。

 具体的かつ納得性の高い退職理由を書くことが求められます。

 もちろん、ブランクのままはNG。

 また、「さらなるキャリアアップを目指すため退職を決意しました」的な抽象的なものもNGです。

 言うまでもないことですが、前職の不平不満や誹謗(ひぼう)中傷、恨(うら)み節といったネガティブワードのオンパレードでないことが大前提です。