●数字で表現しよう。「未達」でも!

 自分の職歴をできるだけ定量的、つまり数字を用いて表現してください。たとえば営業なら「1日100件の電話、30件の飛び込み訪問、見積書提案30件/月」といった感じです。同じように、実績も「2020年度:売上目標5,000万円に対し4,000万円(達成率80%)」と定量的に表します。

「未達なのにわざわざ書くの?」と、疑問を抱く人も多いでしょうが、同じ業界の会社でも営業方法や担当、テリトリー、裁量などがそれぞれ違うのは採用人事も理解しています。そもそも今の会社の目標数字の設定が厳しく、未達者がほとんどかもしれません。そうした要素があることはきちんとわかっていますから、事実をありのままに書いていきましょう。

●キャリアハイの数字を

 繰り返しになりますが、ミドル世代と違って、若手にはポテンシャル重視で採用活動をする面があるので、誇るべき実績がなくてもそう問題にはなりません。もちろんあれば前面に出すべきです。しかしそんな輝かしい実績などない人が多数でしょう。虚偽や盛りは不要。ありのまま書くのが原則です。一つのテクニックとして、たとえば、

■主な実績
・2017年下期:売上順位48位/約200名

 と、キャリアハイの数字だけ切り取るのも「あり」です。

 なお、応募先の会社が超エース級を求めているなら、実績のない人がありのままに書いても無理ですから、気持ちを切り替えて他を当たりましょう。

「昇進が遅い」「実績がない」「家庭の事情」という人

●年齢のわりに昇進が遅い人(30代なのに一般社員など)

「第2新卒」に近い社会人経験の場合はそもそも対象外ですが、30歳を過ぎていると、年相応の職位に就いていない点を厳しくチェックされる可能性は高いです。とはいえ、「前職では主任でしたが、実際には部長クラスの仕事をしていました」では、採用人事にとってはそれが事実なのか皆目わかりません。

 ベンチャー企業なら昇進のスピードが速く20代でも役員級というのは珍しくないが、老舗企業ではそうはいかないという実情を、採用人事はちゃんと理解しています。