ミドル男性が持つ肌悩みの一つである「シミ」。できてしまったシミを取るために、美容皮膚科での治療を考えている人もいるだろう。しかしそれは本当に、いわゆる「シミ」だろうか? 実はシミには5種類あって、治療法はそれぞれ異なる。さらに間違ったセルフケアでは、全く効果がないどころか、悪化してしまう可能性もあるという。美容皮膚科医に、最新のシミ治療について聞いた。(取材・文/コスメライター 堀内ゆか)
美容皮膚科を受診する男性が
増えてきている
「男らしく」や「女らしく」などの性差を無くしていこうとする「ジェンダーレス」の風潮が当たり前となってきている今、美容業界でもその波が加速している。性別問わず美容を楽しむ時代。松山まどんな病院皮膚科・美容皮膚科部長の井関紗月先生は「時代の変化に伴って、美容皮膚科を受診する男性の数にも変化がある」と話す。
「まだまだ女性が多いですが、全体の2割程度は男性です。地域性にも左右されると思いますが、私が医者になった14年前に比べると、男性の受診者数は圧倒的に増えています。受診される男性の中には、シミの悩みを抱えている方が多くいます。特に40代以降の男性が多く、70代や80代の方でもシミ取りのレーザーを受けて治療しています」
幅広い世代の男性がシミの悩みを抱え、美容皮膚科を受診しているという。若々しくいるためには、老け顔の原因であるシミを取り除きたいと考える人が多いのだろう。そこで、今あるシミへのアプローチはどうすればよいのか、シミを予防するために自分でできることはあるのか、井関先生にうかがった。
一概に「シミ」といってもその種類はさまざま。シミは大きく5種類に分類され、種類によってその特徴は大きく異なり、効果的な治療方法も変わってくる。また、シミだと思って美容皮膚科を受診しても、診断を受けると別の症状だったというケースもあるという。そのため、まずは自身のシミがどれに当てはまるのか、確認することが大切である。