イライラして眠れない、ストレスがたまりがちな人におすすめなのが、『無意識さんの力でぐっすり眠れる本』(大嶋信頼著)だ。著者は著書累計55万部を突破している人気心理カウンセラーの大嶋信頼氏。最新作の本書では、心理学的なアプローチによって、不安や不満などの不快な感情を消し、読むだけで眠くなるメソッドを多数紹介。眠れるようになるだけでなく、ストレスを根本から消してくれる「不思議な催眠効果」がある1冊だ。「2ページ読んだだけで眠れた」「ストレスが消えた」「自己肯定感が高まった」などの感想が多数寄せられている。今回は発売を記念して、本書から特別に一部抜粋、再編集して紹介する。
「夢の中で、落ちた花びらが養分となって、再び美しい花を咲かせる」というイメージで安眠できる。
嫌な記憶がこびりついて消えない…
ある女性は、昼間にあった出来事をくり返し思い出して、眠れなくなっていました。
ちゃんと覚えてなければいけないことは忘れてしまうのに、嫌な出来事はいつまでも鮮明に記憶されていて、なかなか頭から離れません。
寝ようとするとその嫌な記憶が出てきてしまい、深夜まで眠れず、朝になっても昨日の嫌な気分を引きずっています。
「自分の脳を取り出して洗いたい!」と思うぐらい、不快な記憶が消えずに残っていて、女性を苦しめていました。
そんなときに、「花びら1枚1枚の価値」というフレーズをカウンセラーから教えてもらいました。
女性は嫌な記憶がよぎったときに、そのフレーズを唱えてみることにしました。
朝の満員電車で出会った失礼な乗客の表情や態度を、ふとした瞬間にありありと思い出してしまったときに、「花びら1枚1枚の価値」と唱えてみます。
すると、「あれ? そんなに即効性はないと思っていたけど、記憶が色あせていく気がする」と不思議な気分になります。
焦り、不安をパッと消せる
先延ばししていた仕事を唐突に思い出して、「うわ~!」となりそうになったときも、「花びら1枚1枚の価値」と唱えると、いつの間にか気にならなくなります。
夜眠るときに、「こんなに気にならなくなって大丈夫なのかな」という気持ちが少しよぎりましたが、いつの間にか寝ています。
そして、朝起きたときには前日の嫌な気分はすっかり消えて、先延ばししていた仕事にもスムーズに取りかかれます。
同僚の雑談を横で聞いていたら、自分が以前やらかしてしまった失敗を鮮明に思い出してしまったことがありました。
「過去を消し去りたい」と思ったときに、「花びら1枚1枚の価値」と唱えると、いつの間にか目の前の仕事に集中することができます。
過去の出来事はすべて「養分」になる
今、自分で記憶を整理しなくても、夢の中で整理されると思っているからなのか、過去の失敗の記憶が気にならなくなって目の前のことに集中できているからなのか、いつもよりも仕事が効率よく終わります。
そうして、フレーズを唱えながら眠りにつくと、ある夢を見ます。
色鮮やかな花が時間と共に、鮮やかさを失って、枯れていき、忘れ去られたように地面に落ちていく。
でも、その朽ち果てて地面に落ちた花びらは、再び美しい花を咲かせるための養分となって、さらに美しい花を咲かせる。
そんな夢を見たときに、その女性は「花びら1枚1枚の価値」というフレーズの意味がなんとなくわかるようになったのです。
過去にどんなことが起ころうとも、その過去の出来事は養分となり、私はどんどん美しく花を咲かせることができる。
そう思うと、毎日眠るのが楽しみになります。
そして、その女性は本来の輝きを取り戻し、美しく輝き続けるのでした。
(*本稿は『無意識さんの力でぐっすり眠れる本』より一部抜粋、再編集したものです)