「ボクは好きな子しか選ばない」
アイドルたちに共通する「特徴」

 例えば、ジャニー喜多川氏が生前、才能のある少年を見極めるコツを問われ、「ボクは好きな子しか選ばない」と周囲に語っていたことは有名だ。これは「独特の審美眼」を持つ名プロデューサーの言葉と捉えると金言だが、60年間で数百人の13〜15歳の少年たちを毒牙にかけてきた小児性愛者の言葉として聞くと、まったく違った意味になる。実際、今回の外部専門家の調査報告書にも以下のような被害者の証言がある。

《合宿所で寝ているとジャニー氏が布団の中に入ってきて、添い寝の状態で「YOUはソロでデビューさせるから。」と言われ、パンツの中に手を入れられて直接陰部を触られた(中学2年時)》(調査報告書20ページ)

 希代の天才プロデューサー・ジャニー喜多川氏は自身でも述べていたたように、「好きな子」をデビューさせていた。ただ、それは「売れそうだ」とか「才能を感じる」から「好き」だったわけではなさそうだ。自分では抑えきれない性嗜好異常の対象としての「好きな子」だった可能性があるのだ。

 そのように考えると、ジャニーズアイドルたちに共通する「特徴」にも納得がいく。よく言われることだが、ジャニーズアイドルはみな身長が高くない。外見も少年の面影を残している人が多くて、とても30代や40代に見えない人も多い。

 これは、天才プロデューサー・ジャニー喜多川氏の「審美眼」に基づいていると説明されてきた。日本人は古来「未熟さ」を好む文化があって、宝塚歌劇団などにも共通するヒットの法則だ、なんて考察をする専門家もいた。

 が、なんのことはない。ジャニー喜多川氏に小児性愛という性嗜好異常があったとしたら、ただ単に自分が性的興奮を覚える13〜15歳の少年と、その時代の面影をいつまでも残しているような男性たちが「好き」で、自分のそばに置いておきたいだけだった可能性もあるのだ。