正解は1

解説 どれだけ業績がよくて、どれだけ多くの資産を保有している会社でも、投資家に注目されず、新たに株が買われなければ、株価が上昇することはありません。

どれだけ高学歴で年収が高く、身長もコミュ力も高く、性格がよくても、その存在が知られず、誰にも会わなければ、恋人に巡り合えないのと同じようなことです。

目先の株価上昇で大切なポイントは、現在の業績や事業内容より、この先の業績や事業展開への「期待感」です。それにより、多くの投資家から注目され、株が買われれば、おのずと株価は上昇します。

期待感から買われる株の末路

つまり、まだリリースしていない新商品・新サービス、この先に予定している他社との事業提携や企業買収を発表するだけで、現時点では売上高や利益を生み出していなくても、この先に対する投資家の期待感から株が買われれば、目先の株価は上昇することになります。

ただし、投資家の期待感だけで急上昇したような株価は、その期待が外れた瞬間、大きく下落する傾向があります。

予定していた新商品・サービスが実際にはリリースされなかったり、されたとしても期待外れだったり、他社との業務提携が頓挫(とんざ)したりすると、期待が裏切られた格好になり、株価は急落するのです。

株式市場の“ヒモ男”?

「オレは将来BIGになる!」という言葉に期待を抱いて、身も心もお金も捧げて支えてきたのに、その後、仕事もせず、浪費癖もある“ヒモ男”だということがわかった……。

そんなことが上場企業においても、実際に起こることがあります。

中長期的な値上がり益を期待して保有し続けることができる株は、実際の業績がしっかり伸びて、実態がともなう会社です。

ポイント 目の前の株価は、短期的な期待感によって急変動することがあるので要注意

※本稿は『10万円から始める! 小型株集中投資で1億円 【1問1答】株ドリル』(ダイヤモンド社)から一部を抜粋・編集したものです。