「近ごろ体を動かす機会がメッキリ減ってしまった」なんて人は多いはず。日ごろの活動量は減ったのに、なぜか食欲は減らない。飲食での摂取カロリーは多いのに、体を動かす消費カロリーが減ってしまったら、太ってしまうのは当たり前。内臓脂肪が蓄えられて、お腹はポッコリ。すんなり入っていたズボンがパツンパツンなんてことにも……。そこで参考にしたいのが、『世界一受けたい授業』(日本テレビ系)、『金スマ』(TBS系)、『体が硬い人のための柔軟講座』(NHK)などで話題のフィジカルトレーナー・中野ジェームズ修一氏の著書『10年後、後悔しない体のつくり方』(ダイヤモンド社)だ。本書は、中高年はもちろん高齢者でも、「これならできそう」「続けられそう」と思えて、何歳からでも体も脳も若返る秘訣を明かした1冊。本稿では、本書より一部を抜粋・編集し、運動を続けられない人が、続けられるようになる技術を紹介する。

【『世界一受けたい授業』で話題】自己肯定感が低い人に必要なたった1つのことPhoto: Adobe Stock

小さな成功体験を重ねて
「自己効力感」を高めよう

【前回】からの続き 50/50のレベルで目標設定をすると、"小さな成功体験"が日々感じられます。

この小さな成功体験は、物事を続けるのにとても力になります。なぜなら「セルフエフィカシー」が高まるからです。

セルフエフィカシーとは心理学の用語で、日本語では「自己効力感」といいます。「自分もやればできる!」という前向きな見込み感であり、シンプルに「自信がつく」ともいえます。

他人も自分自身も褒めてあげよう

アスリートは「練習は裏切らない」といいます。

不安を払拭(ふっしょく)する意味合いもありますが、練習で小さな成功体験を重ねて自己効力感が高まっているため、練習通りにやれば本番もうまくいくという見込みを得ているからです。

子どもの能力は褒めて伸ばせといいますが、それは些細(ささい)な事柄でも周囲が褒めてあげると、子どもにとっての小さな成功体験となって自己効力感が上がるからです。

できたか・できないかで考えない

逆に、1か0かの偏った考え方で「できなかった」というネガティブな体験をしたり、目標が高すぎてクリアできなかったりすると、失敗体験として心に刻まれてしまいます。

親や教師から叱られてばかりいる子どもが伸びないように、失敗体験を重ねると自己効力感が下がり、自信を失って「どうせ自分はできない」という消極的姿勢につながります。

これでは運動を続けるのも難しくなります。【次回へ続く】

※本稿は、『10年後、後悔しない体のつくり方』より一部を抜粋・編集したものです。本書には、体が若返るメソッドがたくさん掲載されています。