眠るためのちょっとしたコツとは?

【精神科医が教える】寝る前にやってはいけない「NG行動」とは?Photo: Adobe Stock

──ぐっすり眠れる状態とはどんな状態なのでしょうか。

川野:「自律神経の状態」がポイントになります。

ぐっすり眠りたければ、寝る前に自律神経の状態を、「交感神経優位の状態」から「副交感神経優位の状態」へと、スムーズに切り替えることを意識しましょう。

交感神経優位とは、身体機能が活性化された状態で、言うなれば「がんばりモード」のこと。

副交感神経優位はその逆で、「おやすみモード」です。

興奮状態では眠りにつきにくいですし、寝つけたとしても浅い睡眠になりがちなんです。

──これをやれば眠りやすくなるというものがあれば教えていただけますか?

川野:睡眠に入るためには「体温の調整」が重要です。

寝る時間が近づくにつれ、一度上がった体温を徐々に落としていくことが、スムーズに睡眠へ入るためにとても効果的なんです。

そのためのコツとして、寝る1時間くらい前までに、少しぬるめのお湯にゆっくり浸かっておくのはオススメです。

──ぬるめのお湯とは、38度ぐらいですか。

川野:そうですね。38~39度くらいのお湯に10分以上浸かるのがおすすめです。

ゆっくりと深部体温(体の奥の温度)が上がることで副交感神経を刺激する効果があり、それぐらいの温度であれば、お風呂から上がったあと、体温が下がりやすいと考えられます。