眠りたいのに眠れない、ストレスがたまりがちな人におすすめなのが、『無意識さんの力でぐっすり眠れる本』(大嶋信頼著)だ。著者は著書累計55万部を突破している人気心理カウンセラーの大嶋信頼氏。最新作の本書では、心理学的なアプローチによって、読むだけで眠くなるメソッドや眠りをうまく活用する方法を紹介。「よく寝られて健康にいい本」「ものすごい安心感に包まれた」「睡眠の意味づけが変わる1冊」といった感想が寄せられている。今回は本書の発売を記念して、睡眠クリニック「RESM新横浜」で副院長を務める、精神科医で禅僧の川野泰周氏に、「眠り」の重要性や本書の活用法などについて聞いてみた。(取材・構成/林えり、文/照宮遼子)
寝る前に「やらないほうがいいこと」とは?
──昼間は眠いのに、深夜近くになると頭がどんどんさえてきて、なかなか寝つけないんです。それでスマホで動画を見てしまってますます眠れなくなったり……。ぐっすり眠るために、寝る前にやらないほうがいいことはありますか?
川野泰周(以下、川野):そうですね。まず、スマホなどブルーライトの明るい光は脳を興奮させてしまうので、寝る前に目に入れることはできるだけ避けたほうがいいでしょう。
──やっぱりそうですよね……。ほかに避けたほうがいい行動はありますか?
川野:寝る直前に熱いお風呂に入るなど、体温を一気に上げてしまうと、心地よい睡眠を得られにくくしてしまう可能性があります。
これはそのほかの体への刺激についても同じです。
たとえば、寝る直前に筋トレをバリバリやるのは逆効果になってしまうということです。
──ストレッチのほうがいいということですね。
川野:そうです。寝る直前は負荷のかかる運動を避け、ストレッチやヨガなどゆっくりしたものがいいですね。
午後3時を過ぎたらカフェインを取らない
川野:午後3時、あるいは4時を過ぎたらカフェインを取らないことも大切です。その時間帯から先は、寝る準備に徐々に入っていく時間帯だからです。
──午後3時ですか! 意外と早いですね。
川野:そうなんです。夜遅くまで残業される方だと、午後5時や6時ぐらいだったら、まだ大丈夫と思ってコーヒーを飲んでしまうのではないでしょうか。
しかし良い睡眠のためには、3時や4時を過ぎたら、ルイボスティーやハーブティー、ホットミルク、あるいは白湯といったノンカフェインの飲み物がいいと思います。