性被害の実態については、先の東山氏同様、ジャニー氏の性加害が及ぼした影響について見解を聞かれ、

「あの、絶対的な支配の中にいたんだと思います。それは、巧妙な手口だと思います。だから僕らが、子どもたちが、気づかぬうちにそういう支配下にあり、その当時いた大人たちも、そういう人もたくさんいたのかもしれません。ただやっぱり、その、本当に得体の知れない恐ろしい空気感というものを僕は知っています。きっと東山さんも知っていると思います。だからこうなったら、どんどんおかしなことになっていくっていうのを、肌で感じていると思います。そして、やっぱり被害者の皆さんが、先ほども何度も申し上げましたけども、いわれのない誹謗中傷。それは今までやはり声を上げられなかった、それぐらい強いものだったと僕は思います。だから先ほど、MeTooの話もありましたけど、一人が勇気を出してくれたおかげで、何人もの人たちが、告白できたんだと思いますし、それを無駄にしてはいけないと、僕も思っております」

 と返答します。特に、「本当に得体の知れない恐ろしい空気感というものを僕は知っています」という発言時、苦悩・嫌悪・恐怖表情が顔に浮かび、本音をストレートに語っている様子が見られました。

 性被害者への対応については、記者からさまざまな観点から質問される度に、「心を癒やしたい」「希望があれば直接会って話したい」「セラピールームで一対一の対話でいろいろな真実を話していただきたい」「心のケアが必要なのか、補償が必要なのか選択肢を作りたい」「本人たちの意思をくんでいきたい」など、東山氏および井ノ原氏が交互に、かつ、互いが互いの言葉を補い合うようになされます。

 複数の人間が共同で虚偽の発言をしようとすると、一人の発言者の発言に追随し、補完的にはならない傾向にあることが知られています。つまり、両名の「被害者の心のケアと補償をしていきたい」という思い、決意は真実性が高いと考えられます。

 今後も必要に応じて会見を開きたいというジャニーズ事務所。今後の展開も注視していきたいと思います。