ジョー・バイデン米大統領が10日、先週末のイスラム組織ハマスによる理不尽な虐殺に対して激しい憤りを表明したのは適切であり、イスラエルへの支援を約束したのは歓迎すべきことだ。しかし、ホワイトハウスでのバイデン氏の発言には重要な単語が欠けていた。イランだ。イランはハマスにとってテロの師であり、イスラエルへのハマスの攻撃はバイデン氏の対イラン戦略の失敗を露呈させている。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は、10月2日にベイルートで行われた会合でイランがハマスの攻撃計画を承認していたと報じた。イランの最高指導者アリ・ハメネイ師は報道内容を否定しており、米国はイランの承認があったという「具体的な証拠」はつかんでいないとしている。しかしイランは長年、ハマスやガザの武装組織「イスラム聖戦」、レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラ、イラクやイエメンのシーア派武装組織の最大の後援者となってきた。これらの組織すべてがハマスの攻撃を称賛しており、ハメネイ師も同様だ。
【社説】バイデン氏が直面するイラン政策の報い
ハマスの残虐行為の背後にイランの影
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