信用のありかが多極化する分散型“信用主義経済”において、よりよく生きていくコツは、今、流通しているハードマネーを1億円持つ、といったことではなくなる。誰とつきあうか、どう信用を創造するか、信用とは何か、といったことを丁寧に考え、咀嚼し、行動に結びつけていくことこそが重要である。

 “貨幣化”していない部分を含めた、総信用量こそ僕たちが意識すべきものであって、単純にお金さえあればハッピー!とはいかなくなる。もしかしたら、今、手に入れたそのお金は、信用の負債という形で調達したものかもしれない。

 僕たちにとって大切なことは、日頃から信用を貯めて、その“信用のATM”から生活や事業に必要な量を適宜引き出すという生活習慣である。

(次回は3月15日更新予定です。)


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