性的関係があった証明とするには、やりとりの画面を撮影したものでも証拠になります。誰の持ち物か判別できればさらに言い逃れはできなくなるので、スマホやタブレットやパソコンなど機器の全体が入るように撮影することをおすすめします。

　一方、「激しかったね」「気持ちよかったよ」といった、何が激しかったのかが具体的に分からないやりとりは、性的関係があるとは言い切れないと判断されます。

会話データの取り扱い注意点
領収書、クレジットカードの明細はどう使える？

（3）会話の録音データ

　性的関係や「二人で旅行に行った」などの会話を録音したデータは、証拠としての効力が高くなります。例えば自宅の寝室にボイスレコーダーを仕掛け、パートナーと不貞相手との性行為と分かる音声が録音された場合は、有力な証拠となります。

　ここで大事なのは、仮にパートナーと別居しており、パートナーの自宅に侵入して、ボイスレコーダーを仕掛けた場合は「住居侵入」の罪に問われる恐れがあり、録音データがあったとしても、証拠として認められない可能性があります。

　もう一つ大事なのは、写真や動画にも共通しますが、元のデータは必ず保存しておいてください。不要な部分を省いたり、聞き取りやすく・見やすくするために編集した場合は、データの改ざんを疑われて逆に訴えられる可能性もあります。

（4）ホテル、飲食店、避妊具の領収書やクレジットカードの利用明細

　一緒に暮らしていると、パートナーの財布やカバンなどから、浮気や不倫を示唆するものを見つけることがあります。

　しかし、単なる日用品の購入だけでは、浮気や不倫の証拠としては認められにくいです。

　食事や遊びに行っただけの領収書では不貞の証拠としては使えません。あくまでも、不貞行為を行った現場にいたことを明らかにする証拠として認識できることが大事です。

　飲食店の領収書は、不貞相手と旅行先で行った店と立証できれば証拠となるでしょう。

　ホテルの領収書は、不貞相手との「ホテル楽しかったね」といったやりとりと合わせられれば、一緒に過ごした可能性が高いと判断できます。

　領収書やクレジットカードの利用明細は、ほかの証拠と組み合わせることで、パートナーが認めざるを得ない証拠になります。