これは物事を描写し、提示し、明確にすることに関する記事だ。戦場の霧の中では、それほど必要不可欠なことはない。ここに米誌ニューヨーカーに掲載された、寄稿ライターのルース・マルガリット氏による第一級の描写がある。「ベエリの廃墟」という記事の中の描写だ。ベエリはガザ地区とイスラエルの境界から3マイル(約4.8キロ)の所にあるキブツだ。ハマスのテロリストたちが10月7日の夜明けにやって来た。彼らは100人以上いて、迷彩服姿で緑色のハマスのバンダナを巻いていた。彼らの多くがバイクに乗り、重武装していた。多くが「アラー・アクバル(神は偉大なり)!」と叫んでいた。マルガリット氏は、個々の攻撃者がどのように見えたのか知りたかった。彼女は目撃者の描写を引用している。「彼らはジムから出てきたばかりのようだった。目には狂気の喜びを浮かべ、何かに高揚しているようだった」というものだ。これは読んですぐに真実だと分かる類いの発言だ。彼らは格好の良い若者で、興奮しており、残忍だった。