世界中で大ブームのノート術「バレットジャーナル」。だが、早速始めた人の中には「続かない」という人もいるようだ。発案者のライダー・キャロル氏は、幼少期から注意欠陥障害(ADD)で苦しみ、その悩みを克服するためにこの画期的なノート術を生み出した。本来、その手法はとてもシンプルで、どんな人でも続けられるように設計されている。ライダー氏が考える、バレットジャーナルを続ける秘訣とは何か?
本連載では、ライダー氏が書き下ろした公式ガイド『バレットジャーナル 人生を変えるノート術』の刊行を記念して、著名なバレットジャーナル・ユーザーや専門家たちに寄稿してもらう。今回は、人気ブログ「フムフムハック」の編集長、そして文具ライターとしても活躍する、やまぐちまきこさんが、ライダー・キャロル氏にインタビューを行い、バレットジャーナルの特徴や魅力について語る。(初出:2019年6月10日)

バレットジャーナルが続かなかった私が、発案者ライダー・キャロル氏から直接聞いた3つのアドバイス【書籍オンライン編集部セレクション】Photo: Adobe Stock

まさか本人にお会いできるなんて!
――バレットジャーナルが続かなかった理由

やまぐち まきこやまぐち まきこ
年間300万PVを超える人気ブログ「フムフムハック」の編集長。文房具を中心に読んでフムフム・ワクワクするコンテンツを発信。雑誌やWEBで文具ライターとしても活躍中で、NIKKEI STYLEにて「今旬ときめきステーショナリー」が好評連載中。

 たまたまご縁があって、あるメディアでの取材と、銀座 伊東屋にて行われたトークイベントの2日間、ライダー・キャロル氏にインタビューさせていただきました。2日とも参加するライターはとても稀だと伺い、本当に貴重な経験でした。

 私はノートが大好きで、今まで何百冊とノートを使ってきました。幼稚園のころから絵を描き、学生時代は板書と教科書の要約をとことん突き詰めることに夢中で、社会人になってからも、タスクやスケジュール管理などで様々なノートを使ってきました。

 手帳も好きで様々な手帳使い倒し、ありとあらゆるノート術も試しました。ですが、今も活躍してくれているノートはたくさんあるものの、「これだ!」と思える自分にフィットしたノート術はありませんでした。

 今でこそ、バレットジャーナルは女性を中心にブームとなっていますが、私がバレットジャーナルを知ったのは2014年。ノート術を調べていたときに偶然バレットジャーナルに辿り着きました。

 当時は日本にほとんど浸透しておらず、公式サイトの情報やライダー・キャロル氏がつくった解説動画を、翻訳機能を使って調べ尽くしました。

 その後2017年に、日本でバレットジャーナルが女性を中心にブーム到来。私も手法などをご紹介させていただく機会があったものの、何度チャレンジしてもすぐに挫折。バレットジャーナルを続ける「習慣」と「目的」が定着しませんでした。

ライダー・キャロル氏から学んだ3つのこと

 そんな今までバレットジャーナルが続かなかった私ですが、ライダー・キャロル氏への取材と著書『バレットジャーナル 人生を変えるノート術』を読んで、バレットジャーナルの認識が360度変わりました。

 著書を隅々まですべて読んだ後にバレットジャーナルに取り組んだところ、今までの挫折が嘘のように感じられ、バレットジャーナルでノートをつける時間がとても楽しくなったのです。そこで、ここからはライダー・キャロル氏から直接お話を伺い、心に響いた3つのポイントをご紹介します。