米国ではインフレが落ち着いてきた。これは主に、家賃の伸びが落ち着いたことによる。インフレ鈍化は今後も続く可能性が高いが、これも同じ理由による。米労働省が14日発表した10月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比3.2%上昇。変動の大きい食品とエネルギーを除くコアのCPIは4%上昇した。コアCPIの伸びは明らかにまだ高すぎるものの、2021年9月以降では最も低く、昨年9月(6.6%)から大きく改善した。コアCPIの約5分の2を占める住居(シェルター)費が鈍化に大きく寄与した。住居費の上昇率は前年同月比6.7%と、直近のピークだった3月の8.2%から落ち着いた。住居費は家賃に大きく左右される。労働省が家賃を基に「持ち家の帰属家賃」(持ち家を借家とみなした場合の家賃)を算出するためだ。10月の家賃指数は前年同月比7.2%上昇、3月は8.8%の上昇だった。
米インフレ鈍化持続か 家賃動向が示唆
有料会員限定
あなたにおすすめ