米経済がソフトランディング(軟着陸)する保証はまだない。だがインフレ率が鈍化したことで、米連邦準備制度理事会(FRB)はいざというときに景気対策を取れる余地が増した。米労働省が14日発表した10月の消費者物価指数(CPI)は9月から横ばいとなり、前年同月比で3.2%上昇した。ガソリン価格の下落が寄与した。基調的な物価動向を示すコアCPI(食品とエネルギー価格を除く)は前月比0.2%上昇。前年同月比では4%上昇となり、2021年9月以来の小幅な伸びだった。これを受け、FRBの政策担当者が12月の会合で利上げを行う可能性はさらに低下した。金利先物市場が織り込む利上げの可能性は14日午前の時点で1%を切っていた。