2022年度の都営バスの収支状況では、99路線が赤字であることが判明した。本記事では、赤字額の大きさだけでなく、運転手確保の難しさなどバスを取り巻くさまざまな事情を鑑みて、「実は問題を抱える都営バス路線」を独自に5路線ピックアップした。(乗り物ライター 宮武和多哉)
赤字だけが原因じゃない!
「実は問題を抱える都営バス路線」
東京のバス経営事情は、どうなっているのだろうか? 東京都交通局は、2022年度の決算情報ならびに都営バスの経営状況を速報値で発表した。乗車人員は前年度に比べて平均7%(1374万7000人、1日平均3万8000人)も増加したが、都営バス事業の経常損益は17億7900万円の赤字に沈むなど、厳しい経営状況も明らかになった。
各路線の経営状態を「営業係数」(100円の収入を得るための費用)で測ることも多いが、記事『都営バス「赤字99路線」ランキング、
そして本記事では、赤字額や運転手確保の難しさなど、さまざまな事情から「実は問題を抱える都営バス路線」を筆者が独自に5路線ピックアップした。次ページ以降で、問題の都バス路線として詳しく分析していく。