「これです、これです!」

「これ俺のじゃん!」自分のファミコンソフトがテレビに…ファミコン40周年の年に起きた“小さな奇跡”エクセリオンの現物をまじまじと見つめる遠藤さん Photo by Ryosuke Kamba

 こうして7月、遠藤さんと関さんの対面が実現した。関さんが「ひろかず」と書かれたエクセリオンを手渡すと、遠藤さんが目を見開いた。

「これです、これです! 俺が書いた字ですもん。テレビで見た時は衝撃的でしたよ。……いやあ、本当にすごいですね。もう笑いしか出ないです」

 関さんも「嬉しいですね。こういうリアクションを求めてるんですよ」と満足そうだ。

 美品を求めるコレクターにとって、サインペンで書かれた名前は本来なら邪魔でしかない。普通ならジャンク品として避けられるようなカセットを、わざわざ好き好んで集める理由は何なのか?