楽天などの競合サイトから
お客をスイッチさせる狙いも
次に二番目の戦略意図が「競合サイトからのスイッチ」です。
これは私がまんまとひっかかった作戦にあたるのですが、私が楽天から買うつもりだった商品を結局アマゾンで買ってしまったので、アマゾンから見ればスイッチに成功したことになります。
私が買った「奇跡の歯ブラシ」というのは磨き残しが少ない特別なブラシ構造になっていることでSNSサイトで話題の歯ブラシでした。少し前のことですがお試しで買ってみようと思って比較するとアマゾンよりも楽天の方がポイントを含めると安く買えそうだと思い、SPUでポイント還元率が上がる11月25日に買おうと楽天のカートに入れておいたのです。
もちろんアマゾンは私の楽天のカートの状態などわからないのですが、私がアマゾンで「奇跡の歯ブラシ」を検索したことは知っています。他にもたくさん検索した人がいたのでしょう。そういった「検索が多いけど買われていない商品」は、他のサイトで買われている可能性が高い商品でもあります。
細かい裏側の仕組みまではわかりませんが、あまり値下げしないこの歯ブラシがブラックフライデーセールでは28%引きで売られていました。
しかも、私の画面ではアマゾンのブラックフライデーセールのサイトの一番目立つところにこの商品が表示されています。「まずはページを確認してみよう」と思ってサイトを訪れた私がまんまと次の瞬間、購買に進んでしまったのはアマゾンの仕掛けが十分に機能していたからなのです。