「数量限定タイムセール」で
衝動買いを促す
四番目に「衝動買いをさせる」という作戦も混じっています。
この役割を果たしているのはブラックフライデーセールの特設ページにある「数量限定タイムセール」のボタンです。
このサイトをのぞいてみると普通だったらまず出合わない商品が見つかります。数量限定タイムセールなのでこの記事を読まれたタイミングではもう見つからないとは思いますが、たとえばリアルタイムで今私が見ているのが首枕です。
これはストレッチ目的で一日8分、首の骨を伸ばす特別な枕で、販売ページには開発したとおぼしき博士3人の写真が表示されています。
これをうっかりカートに入れると「15分以内に購入してください。それを超えるとカートが無効になります」とさらに衝動買いを促す表示が出ます。
他にも「訳あり干し芋」とか「吸音材」とか「充電式湯たんぽ」とか、まあとにかく衝動買いをさせてしまう商品がこの仕組みに動員されているのです。実は今回、首枕も一緒に買ってしまいました。
さて、五番目に「在庫一掃」の狙いがあります。
これは世界中のブラックフライデーセールや年末商戦の隠れた目的でもあるのですが、こういったたくさんの顧客が集まるタイミングで、このままいったら売れ残ってしまいそうな在庫を一斉に売り切ってしまうのです。
特にこれはアマゾンに出品する販売業者にとって重要な作戦で、在庫をうまく一掃することができれば業者はまた年末年始の商戦に向けて新しい在庫を仕入れることができるようになります。
この時期、なんとなく欲しい物をアマゾンの検索窓に打ち込んでみると、意外なセール価格で売っていることがあるのですが、それはこの作戦が実行されている証拠です。