「日本のスタートアップに対してビッグマネーが向かう流れは徐々にできてきているので、今度はあらゆる領域の一流のスキルが新しい産業に向かっていくことで、経済全体が発展していく道筋を作っていきたいと考えています」
そう話すのは知識やスキルを売買できるマーケットプレイス「ココナラ」を展開するココナラの創業者で、代表取締役会長を務める南章行氏だ。同社では新設した子会社「ココナラスキルパートナーズ(以下CSP)」を通じて、ベンチャーキャピタル事業に乗り出す。
コンセプトは「各ビジネス領域における一流の専門家と初期フェーズのスタートアップをマッチングすること」。資金だけではなく、さまざまな領域において専門的な知見を持つ“スキルパートナー”のスキルを無償で提供することで、初期のスタートアップの成長をサポートする。
具体的にはシード・アーリーステージのスタートアップに対して、1件あたり1000〜5000万円程度の出資をする計画。ファンドサイズは10〜15億円規模を目指しており、ファンドの出資者(LP)は事業会社や個人投資家などすべて外部から募る方針。ココナラ自体はLP出資をしない。
CSPの代表は南氏が務め、スキルパートナーたちと共に投資先のメンタリングを無償で行う。投資方針としては他の投資家との協調投資に特化し、ラウンドを主導するリード投資は行わずにフォロー投資のみに専念するという。