「今振り返っても、本当に売れる営業マンではなかったんです。新規開拓の営業時に名刺を目の前でシュレッダーに刻まれたことや、訪問先から 『もう二度と来ないでください』と言われて悔しい思いをしたこともありました」
自身の新人営業マン時代をそのように振り返るのは、セールステック企業のmojaで代表取締役を務める吉木敬祐氏だ。
新卒で入社したリクルートでは人材領域のサービスを担当。主に大手ナショナルクライアント向けの人事コンサルティングに携わり、統括部の新人賞や営業MVPを獲得した経験もある。現在は自身が培った知見も活かし、営業活動の成否に影響する“営業組織図”の作成を自動化するサービス「ulu(ウル)」の開発に取り組む。
「組織図」作りで激変した営業経験が原体験
きっかけとなったのは、吉木氏自身の営業マンとしての経験だ。冒頭の言葉にもあるように多くの失敗もした上で営業スキルを身につけていった。
同期の中には学生時代にインターン経験があり、営業職に対するモチベーションが高いメンバーや、最低限の営業の作法を身に付けていたメンバーもいた。一方の吉木氏はゼロからのスタート。手探りで営業活動を進めるもののなかなかうまくいかず、訪問先から厳しい言葉をかけられることもあった。