世界中の人々がスタートアップを始めることがより一般的になりましたが、私たちは、スタートアップを進路の1つとして考えることができる人はもっとたくさんいると思います。例えば、多くの人が他の進路を考えることなく、金融や大企業を選んでいます。私たちは、起業したい、あるいはスタートアップでの就職に興味がある人たちのために、最良のリソースを提供したいのです。

このガイドでは、なぜスタートアップでの起業を考えるべきか、あるいは起業しないことを検討すべきかについて説明します。

なぜスタートアップを始めるのか

スタートアップは誰にでもできるものではありません。労働時間は長く、成功への道はしばしば型破りであり、大金を稼ぐための確実な方法でもありません。スタートアップの約90%は失敗に終わります。なぜ、このような職業を選ぶのでしょうか?

3つの質問を自分に投げかけてみる

YCの卒業生で現マネージングディレクターのマイケル・サイベルは、エッセイ「なぜスタートアップを起業するのか?(Why Should I Start a Startup?)」の中で、「予測できる道がないときにだけ、最高の能力を発揮するタイプの人間がいる」「成功する確率は低く、失敗しても個人的な責任を負わなければならないからだ」と書きました。

スタートアップが自分に合っているかどうかを判断する上で、マイケルは次の3つのことを自問することを勧めています。

  • 負け犬になるのが好きか?
  • 多くの人が敬遠するような困難なチャレンジをしたいか?
  • 成功や失敗の責任を取ることに喜びを感じるか?

そのうえで、マイケルは「この3つの質問の答えがイエスなら、スタートアップが向いているかもしれません」「テックスタートアップをやれば金持ちになれるとは限らないが、最もチャレンジングな進路の1つであることは約束できる」と書いています。スタートアップの起業はあなたにとって、非常にチャレンジングであると同時に、これまでに経験した中で最もやりがいのある進路なのです。

解決したい課題を見つける

YCの歴史の中で成功した企業のいくつかは、創業者が現実世界の課題に直面したときに設立されました。Airbnbは、2007年にブライアン・チェスキーとジョー・ゲビアが家賃の支払いに困っていたときに、エアマットレスを数枚購入することで、サンフランシスコで開催された繁忙期のコンベンション期間中に、一晩80ドルの宿泊費を稼いだことから始まりました。2010年、パトリック・コリソンとジョン・コリソンは、パトリックがインターネット上での決済の難しさにうんざりしたことがきっかけで、後にStripeとなるプロジェクトを立ち上げました。Gustoの創業者たちは、中小企業における給与計算の非効率性に不満を抱いて創業しています。