スタートアップは、必ずしも具体的なアイデアから始める必要はありません。自分の生活を振り返り、課題を発見し、それから解決策を探せば良いのです。同じ悩みを抱えている人が意外に多いことに気づくかもしれません。

成功も失敗も自分のものにする覚悟を決める

スティーブ・ジョブズはかつて「海軍に入るより海賊になった方が楽しい」と言いました。スタートアップの魅力のひとつは、官僚主義にとらわれず、無駄なくスピーディに運営できることです。一方で、創業者であるあなたは、物事がうまくいかないとき、すべてに責任を負います。また成功すれば、ほかのどんな会社の仕事よりも多くのものを手に入れることができるでしょう。

なぜスタートアップしないのか

まだ学生である

スタートアップには膨大な時間とエネルギーが必要です。大学に在籍したまま起業するとなると、成績や社会生活に支障が出ることは間違いありません。

でも、在学中の起業は不可能ではありません。Panorama Educationの創業者たちは、エール大学の学部生のときに教育工学の会社を設立しました。共同設立者のアーロン・フューラーは、Panorama Educationの構築に週に40時間以上を費やし、卒業する頃には数十万ドルの収益を得ていました。

このような成功は非常に困難であり、非常に珍しいことです。また、スタートアップがスケールし始めたら、ほとんどの場合、学業からドロップアウトせざるを得ないことも覚えておいてください。しかし、大学に残ることにはメリットがあります。後ほど、在学中に起業するための準備方法を紹介しましょう。

とても大変

ゼロから会社を立ち上げるのは、管理すべき項目が多すぎて、精神的にも感情的にも負担が大きいです。前にも述べたように、10社中9社が1年目に失敗しており、成功した企業でさえも計り知れない困難に直面しています。

共同創業者がいない

YCのトップ企業に占める単独創業者はわずか7.9%です。共同創業者は、タスクを分担するだけでなく、精神的な重荷も分かち合い、専門知識のギャップを埋めます。例えば、共同創業者の1人はエンジニアで、もう1人は営業に長けている、といった具合です。大学は、共同創業者を見つけるのに理想的な場所と言えるでしょう。

覚悟ができていない

あなたのスタートアップが成功したとしても、イグジットやIPOを迎えるまでには何年もかかります。その期間を正確に予測することはできません。ですから、10年という長い期間、ひたすら事業に取り組む覚悟が必要です。もし今、旅行や趣味などに時間を費やすことに興味があるのなら、それでも構いません。そのような場合は、スタートアップを始めるのに理想的な時期ではないということです。