MERY創業者「次はグローバルを狙えるプロダクトをつくりたかった」

stand.fmを立ち上げたのは、女性向けキュレーションメディア「MERY(メリー)」を立ち上げたペロリの創業者であり、現在はnewnの代表を務める中川綾太郎氏だ。もともと「stand.fm」はnewnの社内で試験的にスタートしたプロジェクトだった。サービス立ち上げから約1年半が過ぎた2020年4月に分社化。現在はペロリ元取締役の河合真吾氏と共に共同代表を務める。

「次はグローバルを狙えるプロダクトで、なおかつプラットフォーム型のサービスをやりたかった」と中川氏は言う。その中で見つけた市場が「音声ビジネス」だった。

「2年ほど前にスマートホームデバイスが普及し始め、入力のインターフェースが“音声”に変わるかもしれないと思い、興味を持ち始めたんです。ただ、自分はデバイスをつくることに関心はなかったので、当時は本当に気になっていただけでした」(中川氏)

そんな中川氏の考えが変わったのは、Appleが完全ワイヤレスイヤホン「AirPods(エアーポッズ)」を発売したタイミング。「これは人の体験を変えるかも知れない」と感じたという。

「実はその時期から(音楽配信サービスの)Spotify(スポティファイ)がポッドキャストの会社を買収していたのですが、そういった動きは後から知りました。それよりも、自分自身は個人をエンパワーメントするサービスをつくることが好きなんですよね。日本でも音声配信サービスがいくつか立ち上がっているのは知っていましたが、もっと音声コンテンツを簡単に作れるサービスが増え、音声配信するクリエイターが増えればいいのにと思い、自ら作ってみることにしたんです」(中川氏)

数十万MAUを記録し、1日の平均滞在時間は約60分

「stand.fm」は気軽に収録ができ、すぐに配信できる音声配信アプリ。質問やメッセージが届く「レター機能」のほか、BGMの追加、音声の切り取り・挿入といった機能によって、簡単に音声コンテンツを作成できるのが大きな特徴。

また配信の方法は“収録”のほか“ライブ”もあり、それぞれ複数人(収録は最大4人、ライブは最大5人)で同時配信できる機能も用意されている。これにより、「1人喋りは難しい」といった悩みを抱える配信者でも友人、知人と気軽に音声コンテンツが作成できる。

画像提供:stand.fm

こうした機能によって音声配信のハードルを下げることで、配信者が増加。例えば、最近ではJリーグ所属プロサッカークラブ「鹿島アントラーズ」や、元AKB48で女優の篠田麻里子さん、タレントの優木まおみさんなども配信を開始したりしている。