組織において「情報は紙で管理するもの」という価値観は根強かったが、近年「紙での管理は非効率」という価値観が強くなり、デジタル化が推し進められている。その一方、デジタル化が「面倒」「難しい」という初歩的な部分で躓いている人がいるのも事実。

そのデジタル化の「面倒」や「難しい」と言ったネガティブなイメージを払拭させるのが、私たちの開発するオーバーヘッドスキャナー「CZUR Shine(シーザー シャイン)」だ。

CZUR Shineの本体画像
CZUR Shineの本体画像

一見、CZUR Shineはデスクライトのように見えるが、れっきとしたスキャナーである。スキャン方法は簡単で、専用のアプリを起動した状態から作業用マットの上にスキャンしたい書籍や書類を置き、スキャンボタンを押すだけでいい。

スキャン時間は1〜2秒と早く、独自開発したソフトウェアがデジタル化した後の切り抜きや色補正、命名・採番などの“面倒な編集作業”もサポートする。また、OCR(光学文字認識)機能によりWordやExcelにも出力できるため、文字情報の検索や編集も可能だ。

時代のニーズにマッチし、人気を獲得

私たちは2019年5月に、デスクライトの機能も兼ね備えた超高速スマートスキャナー「CZUR Aura(シーザーオーラ)」のプロジェクトを応援購入サービス「Makuake」で開始した。

当時はオーバーヘッドスキャナー自体の認知拡大と、実用性向上の為にこれまでの製品に無かった折りたたみ式のデスクライト機能を持たせたことで広く注目を集め、たくさんの人から申し込みをいただいた。

それから1年が経ち、本体ディスプレイの除外など機能を必要最小限に抑えることで、前シリーズから500gも軽量化させたCZUR Shineを新たに開発した。

CZUR Shineは通常のコピー機とは異なり、折りたたみ式デスクライトとしても使用できるほか、場所を専有しない形状、そして付属カメラは紙資料の画面共有や手元の撮影が必要なオンラインミーティングにも活用できる。そうした点がテレワーク環境に適しているとのことでプロジェクト開始以来、すでにたくさんの好評価をいただいている。

CZUR Shineはテレワーク環境にも適している
CZUR Shineはテレワーク環境にも適している

もともとは個人の読書愛好家をターゲットに、軽量かつ快適なスキャン体験の提供を目的として開発してきた。しかし置き場所に困らない形状や使い勝手の良さから、時代のニーズにマッチした製品として評価されたことが今の人気に繋がっていると考えている。

画像処理のAI技術、ソフトとハードの融合が強み

大学時代に論文資料のコピーを取る際に感じた手間──これがオーバーヘッドスキャナーを開発するきっかけとなっている。