そして最後のコストカットのテーマではカスタマーサポートを自動化するKARAKURI、経営管理のログラス、支出管理のLeaner等が注目企業となりました。売上が今後減るかもしれない、景気が悪化するかもしれないという不安の中、ほとんどの企業がコストの見直しを進めていました。そこで、SaaSを使ってコストの可視化や分析、また、業務の自動化でコストカットを進めるプロジェクトが各社で立ち上がりました。
空間のイノベーション、現場のエンパワーメントが加速
2021年はリアルとバーチャル、リモートとオフィスなど「空間のイノベーション」が今後加速するのではないかと思っています。コロナをきっかけにオンライン完結でできること、逆にオンラインの限界というものにいろんな人が気づいてます。そこで、オンラインの体験をもっと良くしたり、オフラインにある情報をどうクラウドに繋げるかなどにチャレンジする起業家が今増えています。
SaaS業界は引き続き紙やエクセルをデータベースに移す動きを推進していくと同時に、リアルとバーチャルの連携力を高める動きにも貢献をすると思います。オンライン会議のプラットフォームとしてさまざまなサービスと連携を進めているZoomや、Run The Worldのようにオンラインイベントをより楽しい体験にする企業に注目です。
もう1つのトレンドは「現場のエンパワーメント」だと思っています。今までのSaaSのイノベーションはホワイトカラー向けのサービス、デスクトップやPCの前に長い時間座っている人を想定した設計やサービスが多い。2021年は建設、製造業、リアル店舗にいる現場向けSaaSが伸びる年になると思ってます。現場で紙をなくすカミナシや、リアル店舗型ビジネスを支援するhacomonoに注目です。