(左)MOSH代表取締役社長の籔 和弥氏(右)BASE代表取締役CEOの鶴岡裕太氏

「僕たちはあらゆる個人やスモールチームをエンパワーメントしていきたい、と思っています。現在、BASEはモノを売っている人たちにフォーカスし、彼らをエンパワーメントしていますが、世の中にはサービスの提供を通じて価値を生み出している人たちもいます。サービスを提供する個人やスモールチームもエンパワーメントしたい思いはあるのですが、モノのEC領域もすごい勢いで成長していて、BASEだけでもやるべきことが山ほどある。他のことにはなかなか手が回せない状況だったので、それであればサービスECの領域で頑張っているチームと一緒に何かできたら、と思ったんです」

こう語るのは、Eコマースプラットフォーム「BASE(ベイス)」を手掛けるBASE代表取締役CEOの鶴岡裕太氏だ。同社は先日、初の出資に踏み切った——出資先はネットでサービスを売れるサイト「MOSH(モッシュ)」を運営するMOSHだ。

MOSHは10月16日、BASE、HAKUHODO DY FUTURE DESIGN FUND(博報堂DYベンチャーズ)、DBJキャピタル、有安伸宏氏と赤坂優氏が運営するエンジェルファンドを引受先として、総額3億円の資金調達を実施したことを明かしている。

コロナ禍で需要が急拡大しているBASEとMOSH

MOSHはフィットネス、ヨガ、理美容、音楽家、クリエイターなどの事業者に向けて、ホームページ作成、予約管理、決済、月額サブスクリプション課金、回数券などの機能をスマホから簡単に利用できるサービスだ。現在200種類以上の業種が利用している。

コロナ禍でオンラインサービスやデジタルコンテンツ販売などのビジネスを本格的に始めたる人たちが急増。MOSHを利用する事業者の数は、2020年2月末時点で5000事業者だったが、現在はすでに3倍となる1万5000事業者を突破している。