AWSを代表とするクラウドコンピューティングサービスの登場は、ソフトウェアの開発環境を劇的に変えた。
必要なインフラをサービスとして安価に提供することで、わざわざ物理的なサーバーを用意せずとも、ほんの少しの資金と1台のPCがあればソフトウェア企業を始められる世界を作った。
もし同じような形で「金融版のAWS」のような仕組みを作ることができれば、さまざまな事業者が金融サービスの開発に挑戦できるかもしれない。
2013年創業のFinatext(フィナテキスト)ホールディングスは、まさにそのような世界観を実現しようとしているスタートアップだ。
同社では子会社のスマートプラスを通じて2018年よりBaaS(Brokerage as a Service)事業を展開してきた。BaaSとは言わば証券版のAWSのようなもの。証券サービスを立ち上げたい事業者に、AWSを代表とするクラウドサービスのようなかたちで必要な基幹システムを一括で提供する。