さらにMilesは「チャレンジ」と呼ぶイベントも用意。「特定期間中に、1マイル以上の徒歩やランニングを10回」などとゴールを設定し、達成した人に特典やマイルをプレゼントする。

Milesのビジネスモデルは、成果報酬型。具体的には、特典経由で上がった売り上げの一部を得る「売上連動モデル」と、送客数に応じて手数料を得る「CPA(Cost Per Acquisition)モデル」の2つだ。スポンサーにとっては実際に成果が上がった分だけを支払えばいいので、参入のハードルは低い。米国ではこれまでに1100万回以上特典が交換され、約6700万ドル(約76億円)がユーザーに還元された。Miles経由での売り上げは、約2.75億(約314億円)ドルに上るという。

人々の行動変容を促すマイルは「ポイント大国」日本で成功するか

自分の移動データを数値で見られるページもある。こうして可視化されると、「次はもっと移動しよう」と燃えてくるから不思議だ
自分の移動データを数値で見られるページもある。こうして可視化されると、「次はもっと移動しよう」と燃えてくるから不思議だ

「人々の移動データ」という金の鉱脈を持つだけでなく、マイルという強力なツールで人々の行動変容を促すことができるのがMilesの強み。実際、コロナ禍により米国でロックダウンが実施されたときは、自宅待機している人にボーナスマイルを付与して外出の抑制をサポートしたと説明する。

例えば、特定の場所を訪れることでボーナスマイルを付与すれば集客ツールとなるし、反対にボーナスマイルを付与する時間帯を個別に制御することで、混雑を緩和させられるなど、幅広い活用方法が考えられるだろう。

日本でのサービス開始から24時間でアプリのダウンロード数が10万人を突破したMilesは、App Storeの無料Appランキングでも1位を獲得するなど、さっそく大きな反響を得ている。すでに多くのポイントサービスが乱立して「ポイント大国」と呼ばれる日本で、Milesはその影響力を発揮することができるだろうか。