リモートワークの拡大に伴い、企業内でのコミュニケーションや人材教育のスタイルにも変化が訪れている。従来のように社員同士が対面でやりとりすることが難しくなり、オンラインを前提とした新たな方法が求められるようになった。
そこで活用が進んでいるのが「動画」だ。社外への情報発信手段や消費者との接点としてだけでなく、“社内コミュニケーションツール”として動画を活用する企業が増えてきた。
2006年設立のエビリーは、その需要に応えるかたちで事業を拡大させている動画関連スタートアップの1社だ。
同社が手がけるクラウド型の動画配信プラットフォーム「ミルビィ」は累計で700社以上が活用。特に企業が自社専用の“動画共有ポータルサイト”を構築できる「ミルビィポータル」の引き合いがコロナ禍で急増し、新規契約数は前年比で約3.8倍に増加したという。
エビリーは代表取締役社長の中川恵介氏の個人事業として産声をあげた。受託開発と並行して動画サービスを“立ち上げては壊す”経験を何度か繰り返したのち、2010年にミルビィを公開。2016年にローンチした動画SNSデータ分析ツール「kamui tracker(カムイ トラッカー)」も現在は2万5000ユーザーが活用するまでになっている。