数日空いてしまった場合

「(1)はじめに→(2)おわりに→(3)目次→(4)本文を好きなように読む」

(1)(2)(3)までは最初にやっていたとしても、仕事で忙しい時期などは、読書から離れてしまうこともあると思います。

 数週間もすると、事前に把握した全体感は失われてしまうことでしょう。

 その場合に、おすすめしたいのが「Amazonの書籍紹介文」です。

 紹介文は書籍を読み込んだ編集者や、内容を熟知したライター、または著者本人が作成しています。

 書籍の目的が明確に記載されており、失った全体感を取り戻すのにうってつけです。

「(1)はじめに→(2)おわりに→(3)目次」を読んだだけでは全体感がつかめない場合にもおすすめです。「この本は、どんなことが説明されているんだっけ?」と、疑問を抱いたときは、活用してみてください。

80:20の法則を読書に活かす

「全体の数値の8割の成果は、全体を構成する要素のうちの2割の要素が生み出している」

 これは、イタリアの経済学者ヴィルフレド・パレートが発見した法則。

 小難しい内容なので、具体例を出します。

・売り上げの8割は、2割の常連客が生み出している
・仕事の成果の8割は、費やした時間の2割から生まれている
・ケガの原因の8割は、体の2割の部分に集約されている

 別名「80:20の法則」と呼ばれるこの法則は、さまざまなものに当てはまります。

 もちろん読書にも応用できるのです。

 読書術本を読んだことがある方は、「1冊の書籍は、20%の大事な部分と、80%の薄い部分で構成されている」と思っている方もいるかもしれません。

 ですが、私はこの考えには疑問を持っています。今回自分で書籍を書いてみて、80%薄い部分なんて用意していないからです。

 私が書籍においてパレートの法則を使って表現するなら、「1冊の書籍は、20%の主張と、80%の補足で構成されている」が正解なのではないかと考えています。

 本書もそのように構成されており、「20%の主張と、80 %の補足」を意識して書籍を読むと、意味もより理解できると思います。