ずっとグルグル考え続けてしまう、ストレスがたまりがちな人におすすめなのが、『無意識さんの力でぐっすり眠れる本』(大嶋信頼著)だ。著者は著書累計55万部を突破している人気心理カウンセラーの大嶋信頼氏。本書では、心理学的なアプローチによって、不安や不満などの不快な感情を消し、読むだけで眠くなるメソッドを多数紹介。無意識に働きかける「暗示」を唱えることで、眠れるようになるだけでなく、ストレスを根本から消してくれる「不思議な催眠効果」がある1冊だ。「2ページ読んだだけで眠れた」「ストレスが消えた」「自己肯定感が高まった」などの感想が多数寄せられている。今回は発売を記念して、著者の大嶋信頼氏に「なかなか消えないストレス・不安を手放す方法」について聞いてみた。
「私にだけどうして冷たいの?」
職場の人に挨拶をしたときに「あれ? ちょっと反応が冷たいんじゃない?」と思うことはありませんか?
相手の反応が思ったものとちがうと、「私ってあの人から嫌われているのかな?」と不安になってきて、「もしかして、私の態度がなれなれしかったから、ずうずうしいやつと思われたのかもしれない」と重い気持ちになってきてしまいます。
そして、「でも、ちょっと待って。あの人への態度、けっこう気をつけて、下手に出てたから、それであの人から見下された?」と今度はイラッとしてしまう。
「でも、私が見下されるってことは、あの人から見ても私の実力ってたいしたことがないのかも」と思えてきて、どんどんやる気がなくなってきてしまいます。
これを人に話すと、「気にしすぎ」とか「人なんて、自分のことしか考えていないんだから、そんなどうでもいい相手のことなんて考えちゃいないよ!」と言われます。
でも、そんなふうに言われても、「気にしすぎかもしれないけど、やっぱり気になる!」と思って、相手のことをグルグル考えてしまうんです。
「私は相手に合わせようとしているんだ」
こんなふうに相手の気持ちを考えすぎてしまうときは、「あぁ~! 私は相手に合わせようとしているんだ」と思ってみるといいです。
「相手の反応を気にしすぎてしまうのは、自分が自信がないせいでは?」と思うかもしれませんが、じつは無意識のうちに相手の感情レベルを読み取って、相手に合わせようとしていたりするのです。
あなたが自信がないのではなくて、「相手がみじめな気分で、まったく自信がない状態」ということ。
なぜ、そんな自信のない相手に合わせてしまうかというと、無意識に「自分が相手に合わせることで環境に適応している」という行動でもあるんです。
相手の気持ちを考えて、自分にダメ出しをして、精神的にダメージを与えて「相手と同じ精神状態になる」。それによって、相手が存在している環境に適応しようとする。
相手の気持ちを考えれば考えるほど、たくさんのダメ出しが浮かぶ場合は、本当は自信がある自分が、相手に合わせて、かなり自分自身の感情レベルを下げている、ということだったりするんです。
「環境に適応するための行動」だとわかると、不安から解放される
相手の感情レベルに合わせて、かなり自己肯定感を下げなきゃいけないし、能力も制御しなければいけないから、たくさんのダメ出しが必要になる。
「相手の気持ちをグルグル考えてしまうのは、相手が生息している環境に適応するためにやっていること」と思ってみると、おもしろく思えてきます。
相手が考えていることを考えれば考えるほどみじめな気持ちになっていくのは、ちょうど相手の感じているみじめさにまで適応させているから。
相手が思っていることを考えれば考えるほどイライラしてきてしまうのは、相手が自己肯定感が低くてイライラしているから、それに適応するため。
そんなことがわかると、「あぁ! 私って環境適応するために相手が思っていることをグルグル考えてしまうんだ」と思ってみると、「うわ~! 別にあの人に合わせなくていいかも!」と思えてきます。
他人の感情に振り回されなくなると、自分自身の気持ちも見えてきます。
「自分自身がもっとありのままでいられる環境を探して、自由にのびのびとやってみたい」
そんなふうに、自分が心の底で感じていることがはっきりとわかるようになってくるんです。
♦︎大嶋信頼さん著書の『無意識さんの力でぐっすり眠れる本』では、日頃から感じている不安やストレスを消す方法を紹介しています。